瓦屋根の塗装は必要?メリット・デメリット、塗装以外のメンテナンスとは?
投稿日:2026.7.27
「瓦屋根は塗装しなくても大丈夫」というイメージがある方は多いのではないでしょうか。
しかし実際は、瓦には種類がありその種類によって塗装が必要か不要かどうかが異なります。
何も知らない状態だと適切なメンテナンスがおこなえないため、正しい知識をもっておくことが大切です。
本記事では瓦屋根の塗装の必要性や、塗装のメリット・デメリット、塗装以外のメンテナンス方法まで詳しく解説します。
瓦屋根には塗装が必要?
瓦屋根には種類があり、その種類によって塗装が必要か不要かが異なります。
粘土瓦は基本的に塗装不要
日本瓦とも呼ばれる粘土瓦は、粘土を高温で焼き固めて作られており、素材自体がほとんど水を吸いません。
そのため、紫外線や雨風による劣化が少なく、高い耐久性や防水性を持っていることから基本的に塗装は必要ありません。
また、耐用年数が50年から60年以上と長い点も塗装が不要な理由になります。
セメント瓦・モニエル瓦は塗装が必要
瓦屋根には、セメントを主成分としているセメント瓦やモニエル瓦もあり、見た目は粘土瓦に似ていますが性質はまったく異なります。
これらは瓦自体に防水性がなく水を吸いやすいため、劣化を防いで瓦を守るためには定期的な塗装が不可欠です。
このように、瓦屋根は種類によって塗装が必要かどうかが異なるため、リフォームを検討する際はまず自宅の瓦がどのタイプなのかを把握することが重要です。
当社の屋根塗装工事については「外壁塗装・屋根塗装」をご覧ください。
屋根を塗装するメリット
セメント瓦を塗装することで、以下のようなメリットが得られます。
防水性が回復し寿命が延びる
セメント瓦は表面の塗膜やスラリー層が年数の経過によって劣化すると、防水性がなくなって素材自体が水を吸いやすくなります。
そのままの状態で放置すると内部にまで水分が浸透し、ひび割れの原因になることもあります。
塗装を新しく塗り替えることで水の吸い込みを防ぎ、瓦の劣化を抑えることができます。
その結果、瓦自体の寿命を延ばすことにつながります。
外観が美しくなる
セメント瓦は年数が経つと色あせやチョーキングが目立ちやすく、古びた印象になってしまいます。
新たに塗装をおこなうことで屋根に艶が出て屋根全体の見た目が引き締まり、建物全体の印象が明るくなります。
外壁塗装も一緒におこなえば、より住まい全体の印象を一新することが可能です。
また、防藻・防カビ機能をもつ塗料を使用すれば、表面にコケや藻が発生しにくくなり、清潔で美しい状態に保ちやすくなります。
好みの色に変更できる
瓦屋根はもともとの色が限られていることが多いですが、塗装であれば自由に色を選べます。
経年劣化で失われた質感を取り戻すだけでなく、外壁の色に合わせたり、住まいの雰囲気を自分好みにアレンジできるのが魅力です。
屋根をきれいな状態にしながらイメージチェンジをすることができます。
瓦屋根を塗装するデメリット
セメント瓦塗装では、デメリットも存在します。
費用と時間がかかる
屋根塗装は高所作業のため足場の設置が欠かせず、その分費用がかかります。
さらに高圧洗浄や下地処理、塗り重ねもおこないますが、瓦屋根は表面に凹凸が多いためスレート屋根などと比べて施工に手間がかかり、費用もやや高くなる傾向があります。
面積が広ければその分費用も増えるため、事前の見積もり比較と工事内容の確認が欠かせません。
塗膜が剥がれることがある
瓦は一枚一枚屋根に乗っているため、地震や強風などの振動でわずかに動くことがあります。
これによって瓦同士がこすれ合って塗膜がひび割れたり剥がれたりするケースがあるため、定期的な点検が必要です。
また、不十分な下地処理が原因となって浮きや剥がれなどが起こることもあるため、施工前の下地処理が非常に重要になります。
粘土瓦への塗装は逆効果
粘土瓦は瓦自体に防水性があるため塗装が不要な屋根材で、無理に塗装を施すと瓦本来の通気性が損なわれたり、瓦を傷めたりする原因になります。
そのため、自宅の瓦の種類を事前に確認し、粘土瓦の場合は塗装ではなく別の方法でメンテナンスをおこなうのが基本です。
塗装以外に必要な瓦屋根のメンテナンス
漆喰の補修
瓦の下や棟の部分に使われている漆喰は、瓦そのものよりも劣化が早く、ひび割れや剥がれが起こりやすい箇所です。
放置すると隙間から雨水が入り込み、下地の腐食や雨漏りにつながる恐れがあるため、一般的に10〜15年程度で補修が必要になります。
漆喰補修をおこなうことで、瓦のズレを抑えて雨水の浸入を防ぐことができます。
漆喰工事については「漆喰工事」をご覧ください。
瓦のズレ補修
瓦は地震の揺れや台風などの強風によって、少しずつズレたり浮いたりしてしまうことがあります。
そのまま放置するとそこから雨水が浸入して下地が劣化してしまうだけでなく、強風時に瓦が落下する危険性も高まります。
そのため、ズレている瓦を正しい位置に戻して固定し直すことが大切で、補修によって屋根本来の防水性と安全性を回復させることができます。
棟の積み直し
屋根の頂上部分にある棟は、年数が経過するにつれて漆喰が劣化し、歪みやぐらつきが生じることがあります。
放置すると棟全体が崩れたり、瓦が落下したりする危険があるため、劣化が進んでいる場合は棟を一度解体してから積み直す作業が必要です。
屋根の耐久性を左右する重要なメンテナンスになります。
葺き替え
葺き替えは既存の瓦と下地をすべて撤去し、新しい下地材と瓦を一から作り直す工事です。
瓦や下地の劣化が進んでいて、補修などでは対応が難しい場合に選択されます。
大掛かりな工事なので費用や工期はかかってしまいますが、屋根全体を新しくすることできるため耐久性や防水性が大幅に向上します。
まとめ
瓦屋根は、粘土瓦なら防水性が高く塗装不要ですが、セメント瓦・モニエル瓦は防水性がないため定期的な塗装が必要です。
塗装には防水性の回復や外観の美化、色の変更といったメリットがある一方、費用や時間がかかり塗膜剥がれのリスクもあります。
また、漆喰補修や瓦のズレ補修、棟の積み直し、葺き替えなど塗装以外のメンテナンスも重要で、屋根の種類や状態に応じた適切な対応が求められます。
*K*
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