屋根塗装・外壁塗装の塗料は何がいい?
2022.4.8
建物を建ててから10年以上経つと、塗装メンテンナンスが必要になります。
大抵の屋根や外壁は塗膜で守られており、塗膜には防水性や低汚染性などの機能が備わっています。
紫外線や雨風の影響により、機能は徐々に低下していきます。
劣化を放置すれば部材自体が傷んでしまい、建物の寿命を縮める事に繋がります。
その為、新しい塗料で塗り替え、防水性や低汚染性などの機能を復活させる必要があります。
塗り替えに使用する塗料は様々あり、建物の状態やお客様のご希望内容によって適した塗料は異なります。
この記事では、屋根塗装や外壁塗装に使用する塗料について詳しくご紹介します。
【塗料が持つ機能とは?】
塗料は沢山のメーカーから沢山の製品が発売されています。
製品により、機能は様々です。
具体的にどんな機能があるのか、塗料の性質の一部をご紹介します。
- ・耐候性・・・紫外線や雨水、酸素による酸化反応、温度変化等による変形、変色、劣化を起こしにくい性質。
- ・低汚染性・・・塗膜表面の親水性を高め、汚染物質を寄せ付けにくくし、かつ定着しにくくさせる性質。
- ・親水性・・・付着した汚れを雨が降る事で洗い流す性質。
- ・遮熱性・・・日光を効率的に反射し、部材が熱くなり、室内に届く暑さを軽減する性質。
- ・防錆び性・・・サビが発生するのを抑える性質。
- ・防カビ・防藻性・・・カビや苔、藻などの微生物を抑える性質。
- ・透湿性・・・部材の湿気を外へと逃がす性質。
- ・弾性・・・ゴムのように伸びてクラックの発生を防ぐ性質。
- ・耐衝撃性・・・地震や台風などといった強い力が加わった際に耐える性質。
屋根や外壁にとって、どの性質が必要かは、お住まいの環境やお客様のご希望内容によって異なります。
【塗料には種類があります】
塗料は機能だけではなく、無機塗料やラジカル塗料などの種類があります。
塗料の種類により、寿命や費用が異なります。
具体的にどのような種類があるか、詳しくご紹介します。
●アクリル塗料
最近はあまり使われなくなっている塗料です。
耐用年数は5~8年程と短いですが、安価で発色が良いのが特徴です。
弾性のものだとひび割れ追従機能があるので、ひび割れやすいモルタルなどに適しています。
耐用年数が短いので次のメンテンナンスサイクルが早いので、それでもいいという場合は候補に入れてもいいでしょう。
●ウレタン塗料
木部から鉄部まで適用下地の多い塗料です。
安価ですが、耐用年数は7~10年ほどと短めです。
シリコン塗料との価格差があまり無くなったので、積極的に選ばれる事は少なくなりました。
●シリコン塗料
屋根や外壁塗装の中で最も一般的な塗料です。
どの塗料メーカーでも売れ筋の塗料なので、様々な製品があり、選択肢が多いです。
価格は高いものから安いものまであり、性能はほぼ価格に相当します。
耐用年数は10~13年ほどと長めですが、費用効果が優れるラジカル塗料が登場した為、人気が下がっています。
●ラジカル塗料
2010年代より各メーカーから発売され始めた塗料です。
ラジカルとは劣化因子の事で、塗膜に紫外線が当たる事でラジカルは発生します。
ラジカルは塗膜を維持する樹脂成分を破壊する働きを持っています。
そのラジカルの発生を抑制するラジカル制御技術が採用された塗料です。
耐用年数は12~15年ほどと長く、ほとんどの塗料に低汚染性が備わっています。
●ナノテクノロジー塗料
1nm=100万分の1mmと、極小の技術から生まれた塗料です。
親水性塗膜で汚れを寄せ付きにくく、更に雨が降る事で汚れを洗い流してくれます。
耐用年数は12~15年ほどと長めなのも特徴です。
ただ、艶無しで、彩度が低い色しかないというデメリットがあります。
●ピュアアクリル塗料
アクリル100%の塗料で、汚れに強く、期待耐用年数は約13~15年以上と長めです。
最大の特徴は弾性に優れている事で、ひび割れに強い塗料です。
モルタル外壁などのひび割れやすい外壁に適しています。
●フッ素塗料
価格は高めですが、耐候性と寿命の長さがはっきりと証明されているハイグレードな塗料です。
その高い実績からスカイツリーにも採用されているほどです。
頻繁に塗り替えができないビルやマンションなどの建物に多く利用されていますが、最近は戸建て住宅にもよく用いられています。
耐用年数は約13~15年以上と長めです。
●無機塗料
寿命は約15~20年以上の高耐久塗料です。
公共性の高い建物や海の近くにある工場などによく用いられていますが、一般家庭でも採用されています。
耐用年数が長い為、次のメンテンナンス時期を長くする事ができるので、長い目で見れば建物にかかるトータルコストを抑える事ができます。
いかがでしたでしょうか。
塗料には沢山の種類や機能がありますが、全体を通して耐用年数が長いほど価格帯も高くなります。
ご希望内容とご予算のバランスを見て、後悔の無い塗料選びをしましょう。
四葉建装では、これまで沢山のお客さまの塗料選びをサポートしてまいりました。
塗装工事をご検討の際は、親切、丁寧に対応させていただきますので、ぜひご相談ください!
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