外壁塗装で必須のケレンには種類がある?ケレンの種類と道具についても解説!
投稿日:2023.9.3 更新日:2024.2.22
外壁塗装では必須のケレン作業。
実はこの作業には大きく分けて四つのタイプがあるのをご存知ですか?
今回は、ケレン作業の四タイプについて詳しくお伝えしていきます。
また、この作業につかう道具などについてもご紹介するので、記事のほうを確認してくださいね。
そもそもケレン作業って?
まずは、そもそもケレン作業とはどういうものなのかをくわしく解説しましょう。
ケレンというのは、塗料をぬる前に下地の錆(さび)やでこぼこ、古い塗料の残り、汚れた部分などを取る作業のことを言います。
ケレンという言葉は日本語ではなく英語が語源で、「クリーン」が訛ったものとして伝えられています。
この作業は錆などを除去して塗料をぬる面をキレイにする作業なので、クリーンという表現がされていたのかもしれません。
「クリーン」がななってケレンという言葉が誕生したのは、明治時代と言われています。
ケレン作業がどういうものかをくわしくお伝えした記事は、こちらから閲覧可能です。
ケレン作業の4つの種類
合計で四つあるというケレン作業について、詳しく見ていきましょう。
ケレン(けれん)作業は、作業の内容によってISO規格で規定されており、以下のように大きく四つに分かれています。
1種ケレン
1種ケレンは、四つののケレン作業の中ではもっとも大規模な作業です。
一種ケレンでは、ショットブラストやサンドブラストなどのブラスト法を用いて、錆(さび)、死膜(しまく)をすべて除去します。
鋼材面を露出させるところまで行うので、かなり大規模な設備が必要で、手間も他のケレンに比べてかかります。
2種ケレン
2種ケレンは、錆(さび)や死膜を除去するものの、1種ケレンのようにすべてを除去しません。
2種ケレンの工事を行うのは、さびが発生している面積が鋼材の30%以上の場合です。
一種ケレンは大型の機材を使って行いますが、二種ケレンは電動工具を使って職人の手作業で行うので、1種ケレンとは別の意味で手間がかかります。
3種ケレン
3種ケレンは、古い塗膜の中でもしっかり密着している活膜を残しつつ、さびと死膜を除去します。
1種や2種のケレンの場合、活膜も含めてすべての塗膜を除去しますが、活膜を残すのが3種ケレンの特徴です。
そのため、すべての塗膜を除去する一種や二種のケレンに比べると、手間は少し減ります。
主に電動工具を用いて作業を行うので、職人の技術が大切です。
4種ケレン
4種ケレンは、錆(さび)や古い塗料の残りの劣化が少ない鋼材で行われる工事です。
粉化物や表面の汚れなどを除去するのが主な作業になります。
全体的に劣化が少なく、さびも見当たらず、作業が必要な塗付面が5%以下の場合に行われます。
また目あらしといって、塗料をぬる面に小さなキズを付ける作業も四種ケレンを行う目的です。
弊社で施工させて頂いた4種ケレンを行う様子は、こちらからご確認いただけます。
外壁塗装でケレン作業を行う理由
外壁塗装でケレンを行う理由についても見ていきましょう。
ケレンを行うのは、以下のような理由があります。
塗料の密着を高めるため
ケレンを行う最大の理由ともいえるのが、塗料の密着を高めることにあります。
ケレン(けれん)を行うことによって、塗料をぬった部分の汚れや錆などが取り除かれ、塗料の密着度がアップします。
またアンカー効果といって、塗料をぬる面にちいさなキズをあえて付けることで、塗料が密着しやすい状態を作ります。
たとえば、塗料をぬる面がツルツルの場合、塗料を塗っても塗料が剥がれてしまい安くなります。
そのため、サンドペーパーなどを用いてわざとちいさなキズを付け、そこに塗料を引っかけて密着させるのです。
ケレンのアンカー効果など、ケレン作業の詳細については、こちらの記事でも詳しくご紹介しています。
塗膜を長く持たせるさせるため
ケレンを行う理由には、塗膜を長く持たせるためというものもあります。
ケレン(けれん)を行わなければ、塗料をぬる面のさびが残った状態になってしまい、塗料の下で錆が広がってしまう可能性もあります。
塗料の下で錆(さび)が広がれば、当然ですが塗膜の寿命は短くなります。
また、塗料をぬる面に汚れが残っている場合も、塗料がしっかり密着せず、塗膜の寿命を縮めてしまいます。
塗装を耐用年数まで持たせるには、ケレン作業をしっかり行うことが必要です。
塗装の仕上がりをキレイにするため
ケレン作業を行うことによって、塗装のしあがりがキレイになります。
ケレンを行わなければ、塗料をぬる面にデコボコが残っていたりするため、塗装の仕上がりにも影響してしまいます。
ケレンを行って下地をしっかり調整することで、塗装の仕上がりも美しくなり、長期間美しさをキープします。
ケレン作業で使用する道具は?
ケレンで使用する道具についても見ていきましょう。
ケレンで使用する道具は、ケレンの種類によって異なります。
1種ケレンで使用する道具
大規模な作業を行う1種ケレンで使用する道具は、以下の通りです。
- ショットブラスト
- サンドブラスト
- 剥離剤
- 高圧ホース など
2種ケレンで使用する道具
2種ケレンで使用する道具を以下にまとめました。
- ディスクサンダー
- ワイヤーホイール
- ブリストルブラスター
- エアハンマー
- リベットシェーバー など
3種ケレンで使用する道具
3種ケレンで使用する道具は以下の通りです。
- ケレン棒
- ワイヤーブラシ
- スクレイバー
- やすり など
4種ケレンで使用する道具
外壁塗装の現場でもっとも多く行われる4種ケレンで使用する道具は、以下の通りです。
- ワイヤーブラシ
- サンドペーパー
- ケレンパッド
- やすり など
外壁塗装で重要なケレン作業には、工事の規模に合わせて4つの種類がある!
ケレンの種類や目的、使用する道具などについてご紹介してきました。
ケレンは外壁塗装では重要な工程の1つで、合計で四つに分かれています。
もっとも大規模なのは1種ケレンで、大型の機械などを使用して行うものです。
二〜四種のケレンは、電動工具や手動工具を使用して行います。
ケレンは、塗料をしっかり密着させたり、塗料の持ちを良くしたり、とその仕上げをキレイにするなどの目的で行います。
外壁塗装の現場でもっとも多く行われているのが四種ケレンで、とりょうをぬる面の表面に小さなキズを付けて塗料を密着させる目あらしの役目も担っています。
弊社では、外壁塗装のさまざまな工程の中でもケレン作業を重視して丁寧に行っています。
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