屋根の縁切りって何?屋根工事では必須の縁切りについて調査!
投稿日:2023.6.25 更新日:2024.2.22
屋根の工事では、縁切り(えんきり)という作業を行うことがあります。
縁切りとはどのような作業なのでしょうか?
また、どのような目的で行う作業なのでしょうか?
この記事では、屋根の縁切り作業について詳しく紹介しますので、屋根工事に興味のある方は参考にしてくださいね。
屋根の縁切りって?
屋根の縁切り(えんきり)というのは、スレート屋根を塗装する際に、タスペーサーと呼ばれる道具を屋根材の隙間に挟んでいく作業のことです。
スレート屋根は、コロニアル、カラーベストとも呼ばれる種類の屋根で、厚さ5mm程度の薄い板状の屋根材が特徴です。
スレート屋根の素材はセメントが主で、デザイン性と耐久性の高さで人気を集めており、最近の主流となっている種類の屋根でもあります。
スレート屋根の屋根材は薄いので、タスペーサーを挟むことで隙間を作っていく作業のことを、縁切りといいます。
弊社で行った縁切りの作業の様子は、こちらからご確認いただけます。
屋根の縁切り(えんきり)をする理由
屋根の縁切りをする理由についても解説しましょう。
屋根は縁切りを行わなければ、塗装の際に塗料が隙間を塞いでしまいます。
縁切りは、塗料が屋根材と屋根材の間を完全に塞いでしまわないように隙間を作る作業です。
縁切りを行って隙間を作らなければならない理由は、主に以下の2つです。
水の通り道を作るため
縁切りを行う理由の1つが、水の通り道を作るためです。
屋根は、雨が降れば雨水が、雪が降れば雪によって水分の影響を受けます。
もしも塗料が屋根材の隙間を塞いでしまったら、屋根の中に入りこんだ水の逃げ場所がなくなってしまいます。
水が屋根にたまったままになってしまうと、屋根の中の木材が腐食してしまう可能性もあります。
屋根の木材が腐食すれば、雨漏りの原因にもなります。
また、屋根の塗装のメンテナンスだけでなく、最悪は木材の交換などの大がかりな工事が必要になってきます。
空気の通り道を作るため
縁切りを行うもう1つの理由は、空気の通り道を作ることです。
屋根に空気の通り道がないと、湿気がこもってしまい、結露が発生してしまう可能性があります。
また、湿気は木材を劣化させてしまうので、本来の耐用年数まで持たずに交換の工事を行わなければならなくなります。
屋根の木材を長持ちさせるには、湿気を内部にこもらせないことが大切です。
縁切りが必要ない場合もある?
実はスレート屋根でも、縁切りが必要ない場合があります。
スレート屋根でも縁切りが必要ないのは、以下のような場合です。
屋根の間にある程度の隙間がある
屋根材と屋根材の間にある程度の隙間がある場合は、縁切りは必要ありません。
ある程度の隙間というのは、3~5mm程度です。
屋根材が劣化してくると反ってきて、自然に3~5mmの隙間が出来る場合があります。
こうした場合も、その部分は縁切りが必要ありません。
どの部分に縁切りが必要で、どの部分は必要ないかということは、屋根の塗装を行う業者ならすぐに判断できるので、プロにお任せしましょう。
弊社でも、スレート屋根を含む屋根の塗装を承っておりますので、お気軽にご相談ください!
過去にタスペーサーが挿入されている
過去に屋根塗装を行った際、タスペーサーが挿入されている場合は、縁切りを行う必要はありません。
タスペーサーは、一度挿入すれば、そのまま次の塗装時にも利用することが可能です。
屋根の縁切りと塗装の手順は?
縁切りの手順についても見ていきましょう。
スレート屋根の縁切りをタスペーサーで行う際には、以下の手順で塗装を行います。
1)高圧洗浄を行う
まずは、通常の屋根塗装の手順と同じように、高圧洗浄を行います。
高圧洗浄を行って屋根の表面の汚れなどを落とすことで、塗料がしっかり接着するようになります。
高圧洗浄は、塗装の仕上がりを左右する大切な作業です。
2)スレート補修などの下地処理を行う
スレート屋根は、塗装を行う前に下地処理を行います。
スレート屋根の下地処理は、ひび割れを補修するスレート補修の他、塗装面をケレンパッドやサンドペーパーで擦るケレン作業などを行います。
ケレン作業は、塗装面に小さな傷を付けることで、塗料がしっかりと密着するようにするための作業です。
弊社の下地処理へのこだわりについて紹介した記事は、こちらからご確認いただけます。
3)下塗りを行う
下地処理が終わったら、下塗りの塗料を塗布していきます。
下塗りの塗料は、中塗りや上塗りの塗料をしっかり接着する役割を果たします。
4)タスペーサーで縁切りを行う
タスペーサーによる縁切りは、下塗りが終わった後に行います。
下塗りが終わった箇所に、タスペーサーを挟み込んでいきます。
タスペーサーは、1つの屋根材につき、15cm間隔で2コずつ差し込むことが多いです。
合計で1,000個ほど使うこともあります。
5)中塗りを行う
タスペーサーの設置が終わったら、中塗りの塗料を塗布します。
中塗りの塗料は、塗料ごとに塗る量が指定されているので、その通りに施工します。
6)上塗りを行う
中塗りの塗料が乾いたら、仕上げの上塗りの塗料を塗布します。
上塗りの塗料が乾いたら、塗装の完成です。
縁切りに使用する道具
屋根の縁切りを行う際には、タスペーサー以外の道具を用いることがあります。
タスペーサー以外の縁切りに使用する道具には、以下のものがあります。
- カッターナイフ
- エスパッター(金属のヘラ)
カッターナイフやエスパッターで縁切りを行う方法は、タスペーサーが登場するまでは主流でした。
ただ、カッターナイフやエスパッターで1つ1つの屋根の縁切りを行うのは、かなりの手間で時間もかかります。
そのため、現在の屋根の縁切りは、タスペーサーを使用するものがほとんどになっています。
縁切りは、スレート屋根の塗装時に必須の作業!
屋根の縁切りについてご紹介してきました。
屋根の縁切りは、スレート屋根で主に行われる作業で、タスペーサーという道具を使用し、屋根材の隙間を塗料が塞いでしまわないようにする作業です。
タスペーサーが登場するまではカッターナイフなどで縁切りを行っていたのでかなりの時間がかかっていましたが、タスペーサーは差し込むだけなので、作業時間も手間も楽になりました。
弊社では、スレート屋根の縁切りを含む塗装作業も承っておりますので、まずは無料診断をご利用下さい!
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