塗装工事のケレン作業とは?目的や種類、費用相場
投稿日:2024.2.24
目次
ケレン作業は金属や木製部材の塗装工事の際に実施する重要な工程です。
あまり聞き慣れない言葉かと思いますが、ケレンは英語の『crean』からきている言葉で、下地を綺麗にする作業です。
この記事では、そんなケレン作業の内容と目的についてわかりやすく解説します。
状況によって必要とされるケレン作業の方法が異なるので、4種類のケレン作業についても詳しく紹介します。
ケレン作業とは
ケレン作業とは主に金属部分や木部のサビや汚れ、旧塗膜を手作業で落とす下地処理の一つです。
例えば、トタン屋根は亜鉛でメッキした鉄やスチールですが、メッキが傷つくと腐食が進んでサビが発生します。
塗装をするときにはサビをきれいに取り除いておかないと、新しい塗膜がすぐ剥がれてしまいますし、塗膜の下でサビが進行し続けます。
また、金属部や木部は塗料が密着しにくいので塗装工事のときには工夫が必要です。
そのため、表面にあえて傷を付けることで塗料の密着性を高める「目荒らし(目粗し)」をします。
これもまた、ケレン作業の内の1つです。
ケレン作業の目的
なぜ、ケレン作業をする必要があるのでしょうか。
ここでは、塗装工事におけるケレン作業の目的を1つずつ紹介します。
サビなどの付着物の除去
ケレン作業は高圧洗浄だけでは取り除けなかった不純物を除去することが主な目的です。
サンドペーパーで削ったり、ワイヤーブラシで落としたり、ディスクサンダーを使用してサビを除去します。
ケレン作業では金属部分のサビの除去が中心になりますが、高圧洗浄で落ちなかった古い塗膜を剥がしたり、カビや苔なども落とします。
塗料の密着性の向上
ケレン作業は塗料の密着性の向上させるためにも行います。
塗装面にサビや汚れが残っていると、新しい塗料の密着性が低くなります。
塗料の密着性が低いと、新しい塗膜がすぐ剥がれてしまうので、塗装してもあまり意味がありません。
不純物の除去だけでなく、目荒らしという作業も行います。
サンドペーパーなどで塗装面をわざとザラザラにすることで、塗料の食いつきを良くします。
仕上がりを良くする
ケレン作業をすると塗装の仕上がりが良くなります。
サビやゴミが付着したまま塗装をすると、その部分だけ浮き上がってしまい、凸凹とした塗膜になるでしょう。
ケレン作業を丁寧にすればフラットで美しい仕上がりにできます。
また、金属部分にサビが残っていると部材の腐食が進みやすくなります。
ケレン作業でサビを除去することで下地の劣化が進みにくくなり、部材を良好な状態で保つことができます。
建物自体の寿命を延ばすためにもケレン作業は欠かせません。
ケレン作業の種類
ケレン作業は塗装する部分の劣化程度に応じて作業内容を選択します。
一般的にケレン作業は4種類に分類されています。
ここでは1種~4種のケレン作業に、どのような違いがあるのかを紹介します。
4種ケレン:最も軽微な腐食に行う
4種ケレン作業は最も腐食の度合いが軽微なときに行う作業です。
ケレン作業に特別な道具はほとんど使用せず、手工具でサビや汚れを落とします。
サンドペーパーや研磨スポンジなどを使用するのが一般的です。
塗装する面の5%以下くらいを目安に、サビなどの異常があまり見られない場合には4種ケレン作業を行います。
3種ケレン:活膜は残し、サビと死膜を残す
3種ケレン作業とは電動工具も使用してサビや汚れの除去をする作業です。
サンドペーパーなどの手工具だけでは手間や時間がかかると判断したときには3種ケレン作業を行います。
保護膜として機能している活膜は残し、サビと死膜を除去する方法です。
3種ケレン作業ではディスクサンダー、電動ブラシ、ワイヤーホイルといった電動工具を使用して作業をするため高度な技術が必要です。
多くの住宅や事務所では塗装工事のときに3種ケレンをしています。
2種ケレン:サビが発生している面積が30%以上の場合に選択
2種ケレン作業とは3種ケレンよりも腐食が進んでいる場合に行います。
基本的に電動工具を使用してサビや汚れを取り除きます。
サビが発生している面積が30%以上の場合は2種ケレンが選ばれます。
1種ケレン:サビが発生している面積が30%以上の場合に選択
1種ケレン作業とは4種類のケレン作業の中で最も塗装面の腐食が進行しているときに行います。
一般の住宅や事務所などでは1種ケレン作業が必要になることはほぼありません。
とても大掛かりな作業になるため、道路橋など大きな構造物に対してのみ選択します。
ケレン作業を含む塗装工事を依頼するときのポイント
塗装工事を業者に依頼するときにはケレン作業についてポイントが3つあります。
打ち合わせの際には、以下の内容を事前に確認しておきましょう。
①ケレン作業について説明を受けたか
塗装業者に相談して打ち合わせをしているときにケレン作業の説明を受けたでしょうか。
ケレン作業は塗装の品質を向上させるために欠かせない工程です。
鉄部や木部がある場合は、ケレン作業の必要があります。
現場調査の時点でケレン作業が必要かどうかは必ずわかります。
調査結果を受け、ケレン作業について説明をしてくれているなら安心です。
②ケレン作業が見積もりに含まれているか
塗装工事の見積もりを依頼したら、ケレン作業が含まれているかどうかを確認しましょう。
ケレン作業は下地処理または下地調整という工程の中に含まれています。
ただ、ケレン作業の内容によってかかるが費用も異なります。
どのようなケレン作業を実施する予定なのかを見積書に明記してもらい、工事計画の中にもケレン作業の日程を記載してもらうと安心です。
後からケレン作業の費用を請求される可能性もゼロではないので、トラブルがないように事前に明確にしておくのがおすすめです。
③ケレン作業が費用相場に合っているか
ケレン作業の見積もりが明確になっているなら、最後にチェックしておきたいのが費用です。
ケレン作業の種類によって費用相場は異なります。
以下のようにケレン作業をする面積によって単価の相場があるので、納得できる金額かどうかを確認しましょう。
種類 | 費用相場(平方メートル単価) |
1種 | 約3,000円~5,000円 |
2種 | 約1,500円~2,500円 |
3種 | 約600円~1,200円 |
4種 | 約200円~500円 |
見積書にはケレン作業の費用について内訳で明確にされていないことがよくあります。
誤解がないように作業項目ごとに内訳を記載してもらいましょう。
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ケレン作業は仕上がりを美しく、塗膜を長持ちさせるために非常に大切な工程です。
見積もりの際は、ケレン作業の項目があるか、ない場合はしっかりと業者に確認しておきましょう。
作業にかかる費用が相場程度かどうかも重要です。
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