雨仕舞って何?雨仕舞の種類や防水との違いについても詳しく解説!
投稿日:2023.5.7 更新日:2024.2.22
雨仕舞(あまじまい)という言葉をご存知でしょうか?
雨仕舞という言葉からは、防水を思い浮かべる人も多いかもしれません。
しかし、雨仕舞と防水は異なります。
この記事では、雨仕舞の種類や防水との違いなどについて詳しく紹介するので、最後まで記事をチェックしてください!
雨仕舞とは?
まずは、雨仕舞とは何かということから開設しましょう。
雨仕舞というのは、雨水をきちんと排水し、雨漏りなどを起こさないようにするシステムのことです。
お住まいにあるさりげないパーツやそこに施された工夫が、雨仕舞ということになります。
雨仕舞は、古くから日本家屋で自然と使われてきたシステムで、現在も多くの家屋でこのシステムを利用しています。
昔の人の知恵と経験から生まれたシステムが、雨仕舞ともいえます。
雨仕舞と防水はどう違う?
続いては、雨仕舞と防水の違いについて見ていきましょう。
雨仕舞というのは、先ほども紹介したように、降ってきた雨を屋根で受け、その後、適切に排水するまでのシステムのことです。
防水というのは、防水層を作ったり、防水シートを敷くなどして、水を防ぐことを言います。
多くの家屋では、雨仕舞と防水の両方を駆使し、雨漏りが起こらないようにしています。
主な防水工事には、以下のようなものがあります。
シート防水
防水工事の中で、比較的耐用年数が長く、下地を選ばないのがシート防水です。屋上や屋根などで使用されることが多いです。広い面積でも一度で防水工事ができるので、他の防水工事に比べ、施工期間が短くなるのもメリットです。
アスファルト防水
アスファルト防水は、アスファルト製のルーフィングシートを用いて行う防水工事のことです。従来からよく使用されているオーソドックスな防水工事で、シート防水と同じく、屋根や屋上などでよく行われています。
塗膜防水
塗膜防水は、液状のウレタンやガラス繊維強化プラスチック(FRP)などを重ね塗りする防水工事です。ベランダや屋上などの防水工事でよく使用される手法です。価格がリーズナブルで場所を選ばないのも人気の秘密です。
浸透性防水
浸透性防水は、表面付近に防水層をつくる浸透性の高い材料を、コンクリートの表面などに塗布していく防水工事です。コンクリートの小さな隙間から浸透して防水効果を発揮するので、コンクリートの外壁や受水槽、防火水槽、雨水槽などで用いられる防水工事です。
雨仕舞の種類について
雨仕舞の種類についても見ていきましょう。雨仕舞には、いくつかの種類があります。雨仕舞の種類を以下にまとめました。
棟板金
棟板金は、スレート屋根の頂上にある板金のことで、屋根材と屋根材が合わさっている部分でもあります。雨水の侵入を防ぐためにかぶせられている板金で、釘で固定されています。
棟板金について詳しく紹介した記事は、こちらからご確認いただけます。
勾配
代表的な雨仕舞の1つが、屋根の勾配です。屋根に勾配がついていることによって、雨水をスムーズに雨樋や地面に流すことができます。屋根の勾配は、屋根材によって角度が決められています。
けらば・軒先の水切り金具
けらばや軒先に取り付けられた水切り金具も、雨仕舞の1つです。けらばと軒先には、それぞれ破風板、鼻隠しと呼ばれる雨水が屋根に入らないようにするパーツが取り付けられています。水切り金具は、さらに雨水の排水を促進し、破風板や鼻隠しの負担を軽減するために取り付けられます。
谷樋
屋根の面の部分が重なる部分を谷と言いますが、この谷にも、雨仕舞として「谷樋」と呼ばれるパーツが取り付けられています。谷は、その名の通り、屋根の谷になっているので雨水がたまりやすく、谷樋を通してたまった雨水を排水します。谷樋には、ガルバリウム鋼板などの金属のパーツが使用されることが多いです。
庇
庇は、玄関や窓の上に取り付けられた小さな屋根のようなパーツのことで、窓や外壁を雨水から守る役割を担っています。庇は、板金で保護されているものが多いので、塗装によるメンテナンスが欠かせません。
窓枠周辺のシーリング工事
雨漏りは、窓から起こることも多いので、窓枠周辺のシーリング工事も雨仕舞の1つとして重要です。シーリングといえば、かつては劣化しやすいことがデメリットでしたが、現在は、耐用年数が20年以上の長寿命のシーリング材もあります。
弊社では、耐用年数が20年〜30年という長寿命のシーリング材「オートンイクシード」を使用しているので、シーリングが劣化してきたと感じたら、弊社までお気軽にご相談ください!
取り合い部のシーリング施工
雨仕舞としては、取り合い部のシーリング施工も重要です。取り合い部というのは、異なる素材同士があわさっている部分です。たとえば、屋根と外壁、ベランダやバルコニーの床と外壁などがあげられます。取り合い部は、雨水が入り込みやすいので、水切り金具で雨仕舞することが多いです。
雨仕舞の役割とは?
雨仕舞の役割についても見ていきましょう。雨仕舞の役割には、大きく分けて以下のようなものがあります。
- 防水材を長持ちさせる
- 外壁のダメージを小さくする
- 雨漏りを防ぐ
- 建物全体の寿命を延ばす
- 湿気を逃しやすくする
- 屋根材を劣化から守る
他にも、雨仕舞をすることで生まれるメリットは、さまざまあります。
弊社では、万が一の雨漏りの際にはスピード補修を行う事ができますので、お気軽にご相談ください!
雨仕舞のメンテナンスは?
雨仕舞のメンテナンス方法についても見ていきましょう。
雨仕舞のメンテナンス方法は、雨仕舞の素材によっても異なります。板金などは、塗装のメンテナンスを行うことによって、雨仕舞を長く使用することができます。
また、シーリングによる雨仕舞は、シーリングの打ち直しや増し打ちをすることによって、メンテナンスをすることが可能です。
シーリングの打ち直し、増し打ちに関する記事は、こちらをご参照ください。
雨仕舞は、お住まいを雨から守るための大切なシステム!
雨仕舞について紹介してきました。
雨仕舞は、雨を受けた家屋が、スムーズに雨を排出するためのシステムで、昔の人の知恵も散りばめられています。
弊社では、雨仕舞などの付帯部も含めてチェックを行う外壁・屋根の無料診断を行っています。
雨仕舞の劣化は雨漏りにも繋がりますので、築8年〜12年たったら、ぜひ一度、メンテナンスをご検討ください。
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